塾の信頼は実績で示されるのが常。よく宣伝文句で使われるこの「~大学○○合格」の文字。果たしてその事態というモノはどんな感じでしょう?
結論から言えば、大手予備校で示される実績とはあくまで一部の成績上位者の実績でしかなく、「あなた」の合格を保証するものでは無いということ。参考程度・・いやもっといえばその役割も・・。
冷静に分析すると進学塾やチェーン塾の合格実績は、その人数の多さに驚かされますがが、生徒が多ければ合格者が多くて当然です。
一部大手の塾のパンフレットには、「塾在籍生及び講習受講生についての集計であり、公開模試のみの受験者などは含まれません」とあり、夏期などの講習を1講座だけでも受講していれば、反映されるという仕組みなんだそうです。日数で言うと1講座は5日間ですが事務処理的には仮に5日全部欠席しても申し込んだということで、カウントされる場合もあると、なんだかこれではいい加減ですよね。
合格実績は、同じ人が何校も受かっている場合も含まれてます。
受験界の常識 といわれるのは、私立はいくらでも受けられるため比較出来ないということ。大学でいえば、国立大学の合格者数から予想するといった具合ですが、たとえば、一人で早稲田の法、政経、商の3つの学部に受かったら当然、3人合格として、当然ひとつにしか進学(入学)できませんが、それぞれ合格とカウントされるといった感じです。そこで国立大学の現役合格者数が一番わかりやすいという感じになるようです。
注目するのは、そこからどのレベルの学校にに行く層が多いのか。あとはここ数年の合格実績の推移を見ることではないでしょうか?
ちょっと敢えて詳しく大学受験に絞って言及しますが、例えば私立受験というのは、1月の今でいうセンター試験結果によって、国立への最初の難関を突破すると、ほとんどの場合、合格率の高いところへ受験しますが、これは進学塾や、予備校ではそういった指導方法で受験が近づくにつれ対策を打ち立てて指導します。
国立一校だけ受験というのは現実的ではありません。しかも国立の試験時期は遅いところでは2月後半あるいは3月始め。私立は早いところでは月後半から始ります。国立に標準を合わせるとすると、複数受ける私立校は少なくとも最初の所は国立のレベルに近い大学を受験して、様子を見るわけです。
ここで模試受からなければ、国立を受験しても合格する確率は低く、滑り止めで我慢するか、今年は国立受験をパスして浪人するかということ考えます。3次まで行くときはほぼ国立をあきらめて、そこに落ち着こうとしますので、敢えてその後の国立試験などは受ける必要などないと捉えるのです。
しかし最初受験で手応えがあり、自信があるので3次を飛ばして、空いた時間を国立受験に備えて勉強する場合、まだ次の受験はパスしておきますが、最初の受験は合格しているので、ここは「合格」とカウントされる仕組みです。しかし国立受験に失敗しそのまま浪人となった場合でも、何故か「合格」のカウントは残されます。あの数字は合否の結果だけを集計しているに過ぎず、実際に入学しているかどうかのデーターではないということになります。
志望校に入学できているかということと、合否は必ずしも共通ではありません。ここがひとつ。それと実際通塾していなくても、講習などに参加していた場合、夏期と冬季講習などを一年の模試と合わせて申し込み、それだけを受講する生徒もありますし、そうしたことが可能な教室もあります。そうなると塾での勉強はシーズンごとの長くてせいぜい1週間程度で全体としてみれば、ひと月も通っていないこともあります。しかし、講習費は年間で納めている、あるいは既に予約が入っているわけですから、塾側としては「塾の会員」あるいは塾に在籍していると事務処理上は成立します。
しかし、欠席するかどうかは本人の自由で強制ではありません。従い実際の講習では講習票などを提示すれば講義などを受けられるため、出席しているかどうかの確認は行いません。(もちろん場合に寄りますが)そこで事務的には出席しているものと当然記録されることになり、合格者名にその名前があれば、そのまま合格者としてカウントされてしまうというわけです。講習にでてなくても・・です。
塾は基本的に欠席しようが、単位などを失うことがなくただ学習についていけなくなるだけですので、仮に欠席ばかりして自宅で勉強したり、学習塾に在籍しながら、予備校に通うなどして合格した場合、それぞれの塾に自分名前が載ることになります。
例えば最初の私立で合格しても、そのラインが国立と同等であって、国立の合格した場合は国立に入学を決めますが、その際も両方の学校に合格したということになりやはり名前は重複します。
しかしだからといってこの数字が全く信用できないかというと、それは違います。仮にトータルで難関校合格者数は少ないが、その下のレベルで合格者数がやたら多ければ、それは実際は合格したがしかし志望校ではなかったということで、その塾が提示している学力指導や目標は自分にふさわしいか、判断材料のひとつにはなり得ます。また全体的な合格者数は低いが、受けているところがどれも難関校であった場合、塾の生徒数がどのくらいかを見れば、その塾の実力というか指導力を見ることが出来ます。少なければ、それは合格率は高いと見ていいかもしれません。
大勢の生徒を受け入れているところでは、それだけ受験者数は多いので、仮に合格者が多いとしても傾向は大体つかむことはできます。例えば、一人で複数の私立を受験する場合でも、その背景には必ず塾での指導がはいっており、最初に受ける受験による結果次第で、受ける順序を変えたり、つまり第一志望の所は最後に持ってくるが、始めに第3志望の比較的早い試験を受験し、合格という実績を早めに作って自信をつけさせ、第2志望を受けるなど。この場合でも少なくとも一校は合格実績は作れますから、塾側としては役目は多少果たしたことにはなります。
難関校に多数合格といって全国の拠点を集計して表示するのは、一件フェアではないと思いますが、しかしまた公然と実績として公表できるデーターというのはこれ以外にないという現実もあります。この子は模試でこんな点数とりましたといっても、その試験がどこでも共通で行われる模試だとは限りません。そこで、塾が干渉できない試験結果しか実のところ塾側も公然とアピールできないのです。
塾としては、受験までは指導する義務はありますが、合格した後の入学するところは全く関知しませんし、する必要もあるとは思えません。
肝心なのはその数ではなく、どのような所を受験した傾向があるのか、それは合格者の中でもレベルの高いところ例えば、複数受けることが出来ない国立合格者との比率と、そのレベルの差の比較、そして生徒数などで判断するといった感じになります。